- どうゴミから電気を作るの?
- ゴミ発電はゴミを燃やすだけ?
- ゴミ発電のメリット・デメリットは?
そんな疑問に答えます。
『ゴミからも発電できる!』、そう耳にしたことはありませんか?
ただ燃やすぐらいなら、ゴミで発電ができる分には聞こえがいいですよね。
しかし日本ではあまりゴミ発電が行われてません。
そこで今回は「ゴミ発電とは・仕組み」から、「ゴミ発電のメリット・デメリット」や「これからのゴミ発電」までをまとめました。
この記事を読んで、より科学的な視点からこのゴミ発電について知っていきましょう。
- ゴミ発電とは・仕組み
- ゴミ発電のメリット・デメリット
- ゴミ発電に隠された未来とは?
ゴミ発電とは・仕組み
ゴミ発電は、廃棄物をエネルギー源に電気や熱をつくる仕組みです。
おもに廃棄物を燃やすことで得られる熱を火力発電の要領で発電に応用しています。
ゴミは、家庭から工場まで、たくさんの量が毎日でてきますよね?
だからこそ、バイオマス発電の一貫で、再生可能エネルギーとして注目されていますよ。
日本にもいくつか工場がありますが、現状は自治体ごとにゴミを焼却処分することが多いです。
なので、これを有効利用できれば!と期待が高まるのも頷けますよね。
それでは、このゴミ発電にどんなメリットとデメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。
ゴミ発電のメリット・デメリット
ゴミ発電のメリット3選
- ゴミを有効活用できる
- ゴミの量が減らせる
- ゴミへの意識が少し変わるかも!
まず、ただのゴミがエネルギーになるのは魅力的ですよね。
また、大量のゴミを直接埋め立てるとなると必要なスペースも、燃やすことで量を減らす事ができます。
ただ、このポイントにおいては、日本ではすでに焼却処理されているので、新しいメリットではありませんね。
最後に、ゴミ捨ての意識が変わるかもしれません。
ポイ捨てはもちろん、せっかくなら発電ができるならと、ゴミ出しの意識が変わりそうですね。
ゴミ発電のデメリット3選
- エネルギー効率が悪い
- すべてのゴミがエネルギーにはならない
- ゴミ問題の根本に変化なし
まず、根本的に、エネルギー効率が悪いのがゴミ発電です。
現在の施設に加えて、発電用の工場をべつに建設するとなるとコストがかかります。
しかし、ゴミ発電ではあまり経済効率が期待できないのが現状です。
この問題は、森 保文『ごみ発電は得か損か』でも説明されています。
次に、全てのゴミがエネルギーにならないのも事実になります。
おもに燃料になるのは、プラスチックや食べ物などの炭素を含んだ廃棄物たちです。
ただ、彼らはそれぞれリサイクルも可能なので、ただ焼却して発電するのはもったいないかもしれませんね。
最後に、発電をしても、ゴミ問題は根本的に残っていきます。
やっぱり一番は、ゴミ自体を減らすことに違いないです。
なので、発電していればゴミを出してもいいという訳ではありませんね。
ゴミ発電に隠された未来とは?
プラスチックや食べ物などのゴミをもっと有効活用できるなら、と燃やすだけじゃないゴミ活用をみていきましょう。
プラスチックの再利用(リサイクル)
日本では種類別にわざわざ分別されてイメージのあるプラスチックですが、現状ほとんどが燃やされています。
というのも、プラスチックそのものの再利用は種類や品質に限られてくるからです。
しかし、海外では注目されているのがケミカルリサイクルになります。
分子レベルまでに分解することで、よりプラスチックの再利用への活用を広げられるかもしれません。
プラスチックのリサイクルについては、夫馬 賢治『世界基準からズレた日本の「プラごみリサイクル率84%」の実態』を読んでみると、より理解が深まるかと思います。
生ゴミ・食べ物の再利用
一部が肥料として活用されている生ゴミ(食料廃棄物)ですが、ただ燃やすだけじゃない発電方法が注目されています。
その中でも、微生物を使ったバイオガス発電が魅力的です。
酸素が少ない環境で微生物に食べ物を与えると、メタンガスが生産されますのは知ってますか?
化学式: C6H12O6 → 3CO2 + 3CH4(メタン)
その環境をうまくコントロールしていけば、エネルギー効率も上がっていくと注目されていますよ。
燃やすよりも二酸化炭素(CO2)の発生が抑えられるかもしれません。
なので、今のうちからゴミ発電の別オプションとして、気になる方は調べてみてください。
【まとめ】ゴミ発電は必要になってくる?
大量のゴミが毎日だされているのは、日本だけでなく、世界が抱える大きな問題です。
そこで、この記事では、廃棄物を燃やす「ゴミ発電(WtE: Waste-to-Energy)」について見ていきましたね。
ただ、メリットとデメリットを比べると、今の日本にはゴミ発電がそれほど魅力的ではなさそうだったかもしれません。
また、ゴミ問題の別案として、プラスチックのケミカルリサイクルや生ゴミの微生物によるメタン発電もご紹介しましたね。
この記事が、あなたの学びになったのなら嬉しいです。
もし他の次世代発電について興味があるのなら、次の記事らも要チェックです。
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