英語初心者から脱却したい女性「日本語にもうまい言い回しってありますよね? 英語でビシッと決められる表現があれば知りたいです」
こんな要望に答えます。
「慣用句(idiom)」とは、言葉通りの意味とは違った、独特の言い回しです。
たとえば、「棒にふる」や「長い目で見る」、「耳にたこができる」などが挙げられますね。
そして、「ことわざ(proverb または saying)」は、風刺や教訓などを簡潔にまとめられた短い句です。
「猿も木から落ちる」や「可愛い子には旅をさせよ」、「好きこそ物の上手なれ」などが日本のことわざの一例です。
これらを会話のなかで使うだけでも、ズバリと核心のついた表現から説得力を持たせられますよね。
この記事では、そんな英語の慣用句・ことわざをいくつか紹介していきます。
- 時間に関する慣用句・ことわざ
- 誰かを励ます時に使える慣用句・ことわざ
- 日本語に似た表現がある英語の慣用句・ことわざ
慣用句・ことわざの読み方をローマ字でつけているので、発音方法の参考にしてみてください。
それでは見ていきましょう。
時間に関する慣用句・ことわざ
ここでは、時間に関する英語の慣用句やことわざを紹介します。
なにかと時間に囲まれて暮らすことが多い現代人にこそ、身に付けてもらいたい表現ですね。
さっそく見ていきましょう。
まず紹介するのは、英語ならではの表現になります。
- Time will tell(タイム・ウィル・テル)
… 時間が経てばわかる - Beat the clock(ビート・ザ・クロック)
… 締め切り前に仕事を終える - Let’s call it a day(レッツ・コール・イット・ア・デイ)
… 今日のところは仕事を切り上げよう - Better late than never(ベッター・レイト・ザン・ネバー)
… 遅れてでもしないよりはマシだ - Time heals all wounds(タイム・ヒールズ・オール・ワゥンズ)
… 時が解決してくれる
どれもここぞという場面で使えそうですね。
口うるさくアドバイスするよりも、「Time heals all wounds(時が解決してくれる)」だけで十分なときもありますからね。
続いては、日本語でも似た表現のある「時間」に関する英語表現を見ていきましょう。
- Time flies(タイム・フライズ)
… 時間が経つのは飛ぶように早い。「光陰矢の如し」 - Time is money(タイム・イズ・マニー)
… 「時は金なり」 - Third time’s a charm(サード・タイムズ・ア・チャーム)
… 「三度目の正直」 - No time like the present(ノー・タイム・ライク・ザ・プレゼント)
… 今すぐやるしかない。「思い立ったが吉日」 - Time and tide wait for no man
(タイム・アンド・タイドゥ・ウェイト・フォー・ノー・マン)
… チャンスはその時に掴め。「歳月人を待たず」
なかなか使えそうな場面がありそうですよね。
加えて、英語を多少わかっていれば、直訳した場合でもなんとなく意味がわかるかと思います。
なにか時間に追われている時や「今しかない」そんなチャンス場面で、きっと役に立つので使ってみてください。
誰かを励ます時に使える慣用句・ことわざ
ここでは、誰かを励ましたいときにビシっと使える英語の慣用句やことわざを紹介します。
さまざまなタイプがあるので、ぜひ気に入ったものはメモをとってみてください。
まずは、同僚や部下、友人などの背中を押してあげるとき、応援やアドバイスのような形で使える表現の一例です。
- Dog-eat-dog(ドッグ・イート・ドッグ)
… 成功のためには手段を選ぶな - No pain, no gain(ノー・ペイン、ノー・ゲイン)
… 苦行なしには成功はできない。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」 - Easy come, easy go(イージー・カム、イージー・ゴー)
… 簡単に得たものは失いやすい。「悪銭身につかず」 - Practice makes perfect(プラクティス・メイクス・パーフェクト)
… 継続的な鍛錬が上手くする。「継続は力なり」 - When in Rome, do as the Romans do
(ウェン・イン・ローム、ドゥ・アズ・ザ・ローマンズ・ドゥ)
…「郷に入れば郷に従え」
失敗する前に念を押す形で、さらっと使えそうな慣用句・ことわざになっていましたね。
続いて、見ていくのは、同僚や部下、友人などの失敗や不運を慰めたいときに使える表現の紹介です。
- Every dog has its day(エブリー・ドッグ・ハズ・イッツ・デイ)
… 誰にでも運が良い・悪い日はある。「人間万事塞翁が馬」「犬も歩けば棒に当たる」 - Even Homer sometimes nods(イーブン・ホーマー・サムタイムズ・ノッズ)
… 「弘法にも筆の誤り」「猿も木から落ちる」 - Every cloud has a silver lining(エヴリィ・クラウド・ハズ・ア・シルバー・ライニング)
… どんなに悪いことにも良い面がある。「一長一短」 - A rolling stone gathers no moss(エィ・ローリング・ストーン・ギャザーズ・ノー・モス)
… 留まらない者には何もつかない。「転がる石には苔が生えぬ」 - It’s always darkest before the dawn
(イッツ・オールウェイズ・ダーケスト・ビフォア・ザ・ダウン)
… 不運なことは幸運の兆し。「禍福はあざなえる縄のごとし」
どうにか落ち込まないように、そっと使える表現ですね。
日本語でことわざと聞くと格式ばったように聞こえるかもしれませんが、英語では気楽に使ってみても大丈夫ですよ。
ちなみに、ここでの日本語での慣用句・ことわざの意味は似てはいますが、ニュアンスの違いがあります。
なので、気になった慣用句・ことわざは、ぜひ調べてその違いを確認してみてください。
このように、いろいろな立場の人を励ましたい時に、ここで紹介した表現が役に立つと嬉しいです。
日本語に似た表現がある英語の慣用句・ことわざ
ここでは、今まで登場していない日本語にも似た表現のある英語の慣用句・ことわざを紹介していきます。
やっぱり使い始めは、日本語との似た感覚で使って覚えた方が慣れやすいです。
なので、どんどん使っていきましょうね。
日本語での表現 | 英語での表現 |
---|---|
一石二鳥 | Kill two birds with one stone (キル・トゥー・バーズ・ウィズ・ワン・ストーン) |
蛙の子は蛙 | A chip off the old block (ア・チップ・オフ・ジ・オールド・ブロック) |
類は友を呼ぶ | Birds of a feather flock together (バーズ・オブ・ア・フェザー・フロック・トゥゲザー) |
果報は寝て待て | Good things come to those who wait (グッド・スィングス・カム・トゥ・ゾーズ・フゥ・ウェイト) |
覆水ぼんに返らず | Don’t cry over split milk (ドント・クライ・オーバー・スプリット・ミルク) |
早起きは三文の徳 | The early bird catches the worm (ジ・アーリィ・バード・キャッチズ・ザ・ワーム) |
一を聞いて十を知る | A word to the wise is enough (ア・ワード・トゥ・ワイズ・イズ・イナフ) |
百聞は一見にしかず | A picture is worth a thousand words (ア・ピクチャー・イズ・ウォース・エィ・サウザンド・ワーズ) |
三人寄れば文殊の知恵 | Two heads are better than one (トゥー・ヘッズ・アー・ベッター・ザン・ワン) |
可愛い子には旅をさせよ | Spare the rod and spoil the child (スペア・ザ・ロッド・アンド・スポイル・ザ・チャイルド) |
意外にもあるものですね。
ただ、先ほどのセクションでも話したように、ニュアンスの違いはやはり存在しています。
なので、そこだけは気をつけて、あとは気軽に英会話に織り交ぜてみてください。
まとめ:さっそくカッコよく決めてみよう
このように、この記事では、英語の慣用句(イディオム)やことわざの中でも、有名なものをピックアップして紹介してきました。
こうした表現は、とくに会話のときに真価が発揮されます。
難しいことを言わずにあえて簡潔に締めくくる、それだけでも十分なシチュエーションがたくさんあります。
なので、ここぞというときには、ぜひ今回紹介した英語表現を応用してみてください。
本記事では、英語の発音に関して、ローマ字での表記をしました。
ただ、どれも実際の英語の発音とは大きく異なってきます。
もし英語の発音を上手くしたい、ネイティブに近づきたいと思っているのなら、次の記事を読んでみてください。
また、本記事では紹介できる英語の慣用句が限られてしまっていたので、「もっと知りたいよ」という方はこちら(英語)のサイトが便利ですよ。
慣用句・ことわざを知って上手く使いこなせれば、きっと英語圏でもしっかりと通用する英語を身に付けられるはずです。
この記事が役に立ったのなら、嬉しいです。
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