
化合物がいまいちわからない男性「化学では当たり前のように化合物という言葉を使いますが、もっと鮮明にわかりやすく化合物を知りたいです」
そんな悩みにお答えします。
- 化合物とは何か
- 化合物と混合物の違い
- 分子とは何か
この記事を読めば、周期表を見かけたことがあるぐらいだという方でも、ちゃんと化合物とは何かがわかりますよ。
基礎から説明していくので、少々当たり前のように感じることもあるかもしれませんが、この機にベースをしっかりと固めておきましょう。
それでは見ていきます。
【わかりやすい】化合物とは何か
化合物(かごうぶつ)とは、その名の通り、化学的に合わさった物質です。
ただ、このままではまださっぱりわかりません。
なので、話を噛み砕いて説明していきましょう。
まず、すべてのものが原子で作られていることは知っていますか?
原子には、水素原子(H)や酸素原子(O)など、周期表にリストアウトされた118種類が見つかっています。
そんな原子たちを元に、世の中のいろいろなものが作られているのです。
たとえば、地球温暖化の代名詞とも呼べる二酸化炭素(CO2)は、炭素原子(C)と酸素原子(O)で構成されていますね。
他にも、原子たちが化学結合する(化学反応を経て結びつく)ことで、わたしたちの知る様々な物質ができているのです。
そして、そんな物質を純物質といいます。
純物質には、二つの種類があります。
- 元素
- 化合物
ようやく化合物が登場しましたね。
ここで、元素と化合物をそれぞれ説明に移りましょう。
元素とは
元素とは、1種類の原子のみが結びついた物質です。
たとえば、鉄(Fe)やアルミニウム(Al)、金(Au)などは金属の元素になりますね。
また、ダイアモンドやグラファイトも炭素原子(C)で構成された元素です。
他にも、空気中に存在する酸素分子や窒素分子は、それぞれO2やN2と、原子が二つくっついた形で構成されていますよ。
ここで、金属の元素には、原子記号の右下に数字がありませんよね?
この表記方法の違いは、金属の元素は、分子ではないからです。
なので、決まった数字があるのではなく、鉄原子が100個でも1,000個でも鉄であることには変わらないことになります。
対して、酸素分子には2つの酸素原子と固定されています。
たとえば、3つの酸素原子が結びついていると、オゾン分子(O3)になりますからね。
この分子という表現は、この記事の後半で説明します。
よって、元素とは、1種類の原子のみなんだとわかったでしょう。
化合物とは
これだけ学ぶと、化合物も簡単に理解ができますよ。
たとえば、二酸化炭素分子(CO2)は、炭素原子と酸素原子の2種類の原子がくっついていますね。
他にも、鉄さびとして知られる酸化鉄(FeOまたはFe2O3)も、鉄原子と酸素原子の2種類ですね。
もちろん、2種類以上なので、エタノール(C2H5OH)やシアン酸(CHNO)も化合物の一つになります。
よって、化合物を理解する肝は、「2種類以上の原子が結びついた」物質であることがわかっていただけたでしょうか?
化合物と混合物との違い
化合物が理解できたのですが、そこで間際らしいのが混合物です。
混合物も、2種類以上の物質が混ざったものと表現が似ています。
ただ、ここで注意して欲しいのが、混合物はただ混ざっているだけで、化学結合はしていないことです。
そこが理解できると、合金や水溶液が化合物なのか混合物なのか判別できるようになりますよ。
まず、化学結合をした場合は、化学反応する前の物質の性質とは違った性質のものが出来上がります。
すると、できた化合物は、また何かしらの化学反応をしてあげないと元の形に戻すことはできませんね。
言い換えると、混合物の場合は、化学反応をしなくても、混ざった物質を分けることができるのです。
たとえば、塩水などの水溶液を考えてみましょう。
塩水をつくるには、水に塩を溶かしますよね?
そして、分けたいなら、水を蒸発させてあげると、塩と水を分けることができます。
つまり、塩と水は化学結合していなかったため、塩水は混合物であることがわかりました。
同じように、ブロンズ(青銅)などの合金を考えてみましょう。
ブロンズを作るには、銅と錫(すず)を溶かし合わせていきます。
そして、分けたいのなら、単に溶かしてあげてれば、それぞれの性質はそのままなので、密度によって銅と錫を分けることができます。
なので、合金も化学結合をしていないようなので、混合物ということになりますね。
このように、温度を変えるだけ、フィルターに通すだけで分けられるような物質は、2種類以上でも混合物であることがわかったかと思います。
ぜひあなたの身の回りのものは、化合物なのか、混合物なのか、はたまた元素なのか、考えてみてくださいね。
分子とは何か
最後に、分子について簡単に解説したと思います。
分子には、元素である酸素分子(O2)もあれば、化合物である二酸化炭素分子(CO2)がありましたね。
なので、いくつ原子が結びついているのかは関係ないことがわかります。
ここで重要なのは、数ではなく、「どの原子が結びついているのか」になってきますよ。
ちなみに、分子でなかった元素や化合物を思い出すと、金属元素や酸化鉄などは、分子ではありませんでしたよね?
すると、ある法則性が見えてきます。
分子であるものには、非金属の原子しか含まれていないのです。
非金属とは、上の周期表の水色と黄色のボックスで示された原子たちになります。
彼らが結びついたものは、分子になるんだとわかれば初心者には十分ですよ。
ただ、例外もあって、ダイアモンドやグラファイトは分子ではありません。
なので、この2つは例外として、覚えておきましょうね。
もっと詳しく知りたいというリクエストがあれば、ぜひコメント欄から教えてください。
【まとめ】化学は基礎固めが大切!
このように、化合物とは、2種類の原子が化学結合した物質であることがわかりましたね。
また、元素や混合物との違いもしっかりと答えられるのではないでしょうか?
化学はとても興味深いですが、基礎があやふやだと、せっかく学んでも難しいと投げ出したくなります。
なので、こういった基本からちゃんと理解しておくことが重要ですね。
他にも、これを教えげ欲しいとリクエストがあれば、コメント欄またはTwitterでのDMをお待ちしています。
もし周期表について、楽しみながら知りたいのなら、次の記事がおすすめですよ。
簡単に周期表発見までの歴史がわかるので、しっかりと記憶にも残ります。
ぜひ読んでみてください。
この記事が役に立ったのなら、嬉しいです。
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