子どもに読書をさせたいママ「わが子はパソコンゲームやテレビが好きで、本を読むのが苦手なようです。できれば読書をしてもらいたいのですが、どうしてあげられますか?」
そんな悩みにお答えします。
まず、読書は成長の糧になります。
本を読むことは大人にも重要ですが、やはり子供にとっては「これからの長い人生がどんな方向に進んでいくのか」を決める大きな要素です。
ですが、本を買い与えられても、学校に読書の時間があっても、子どもの頃に本を読んだあまり経験はありません。
この記事では、そんな私だったから気づけた「読書の苦手な子供が本を読むようになる秘訣」をご紹介していきます。
- 読書の意欲をはぐくむ5つの方法
- 子供が本を読む7つのメリット
それでは見ていきましょう。
読書の意欲をはぐくむ5つの方法
子供に意欲的に本を読んでもらうためには、さまざまな方法があります。
お子さんの年齢や性格など、いろいろな要素が絡みあってくるので、まずは試してみることをお勧めします。
ここで紹介するのは、以下の5つの方法です。
- 一緒に読む・音読する
- 親の読書している姿を見せる
- 読書をする目的を明確化する
- 読書に応じてご褒美を与える
- 子どもの趣味や悩みを読書と繋げる
順番に説明します。
一緒に読む・音読する
子供と一緒に読んであげるのは、とくに小さい子供には効果的です。
そこで重要なのが、子供を主導にあずけること。
親はあくまでフォローをすることに徹することが重要になります。
この方法の効果的な理由は、いちいち子どもの感想が聞けるからです。
「ここはどういう意味だと思う? どんな場面をイメージしてる?」そういった子どもの考えを語らせることで、読書の本質に気付けるかもしれません。
ここで読書する本の選び方なのですが、子供のレベルよりも難しめの本に挑戦しましょう。
たとえば、夏目漱石や太宰治などの書籍は、大人でも知らないことが詰まっています。
一緒に読みながら一緒に学んでいくことで、きっと楽しい読書が習慣として身についていくはずです。
親の読書している姿を見せる
子どもは「ひとまねこざる」のように、いちばん身近な親の真似をしたがるものです。
とくに幼い子供こそ、どんどん真似をしていきます。
だからこそ、親が本を読んでいる姿は、子供にも読みたいと思わせられるでしょう。
本を読まないのは、読書の楽しさに気づいていないから。
ぜひその楽しさを、あなたの子供に共有してあげてください。
もし勉強する姿を見せることについて、その理由やほかの例、注意点をくわしく知りたいなら、次の記事を読むことをお勧めします。
読書をする目的を明確化する
本が好きに多いのは、読んでいて楽しいという感覚です。
しかし、本が苦手な子供は本を読むことに楽しさを見いだせていません。
そこで、読書の楽しさ以外のメリット(目的)を提示することも、読書をうながす一つの方法です。
たとえば、次のような目的意識はどうでしょうか?
- モテるために
- 社長になるために
- 教養を身に着けるために
- 嫌なことから逃げるために
- 国語の成績を上げるために
あなたの子供が興味のありそうなメリット・目的があれば、ぜひ話してみてください。
次のセクションでは『子供が本を読む7つのメリット』も紹介するので、アイデアの参考になるかもしれません。
この方法はとくに高学年になるほど効果が大きくなります。
ただ、本を読むようになっても、「どれほど継続できるのか・本が好きになるのか」はその子次第ですね。
読書に応じてご褒美を与える
本を読んだらご褒美を与えるというのも、たいへん効果的なメソッドです。
つまり、その褒美に釣られて、読書をすることになりますね。
この方法に疑問を持つかたもいますが、ご褒美による学力の向上効果は実験でも証明されていますよ。
また、本と向き合うキッカケ作りとしても、有意義となるでしょう。
ただ、この方法ではあらかじめ考えておくポイントがあります。
- 何に対してのご褒美なのか?
例: 読んだ本の数、読んだページ数/文字数、など - どんなご褒美なのか?
例: お小遣い、賞状/メダル、など - その他の設定: 本のレベル、本のジャンル、など
もしご褒美の与え方のポイントについて詳しく知りたいのなら、次の記事を読んでみてください。
教育のエビデンスについて学べるので、参考になるはずです。
子どもの趣味や悩みを読書と繋げる
子供が楽しんでいることと読書を繋げてあげることで、本を読むキッカケ作りができるかもしれません。
最初のとっかかりは小さなものでも、読んでみようと子供が自発的に思うかもしれませんよ。
ここで大切なのは、下記の二つです。
- さりげなく本を与える
- 子供についても良く理解する
さりげなさというのは、本を読むようにいうのではなく、あくまでそっと机に置いておくなどです。
あえて読むようにいうのではなく、テレビのリモコンの横や、食卓の上など目の付く場所においておくことをお勧めします。
そして、ここで特に重要なのが、子供への理解力です。
「最近は何にハマっているのか? 何に悩んでいるのか?」そこを読みといて本を準備しましょうね。
たとえば、ゲーム好きならゲームを舞台としたライトノベル(ラノベ)を、恋の悩みなら、恋愛についての書籍などが良いでしょう。
どんな趣味や悩みでも、本を読めば楽しめる・解決できることがわかれば、キッカケ作りとしては100点満点です。
子供が本を読む7つのメリット
ここでは、どうして読書がそれほどまでに子供に重要視されているのかを見ていきましょう。
その根底にあるのは、読書によって鍛えられる次の7つの力です。
- 語彙力
- 読解力
- 表現力
- 想像力
- 共感力
- 集中力
- メタ認知能力
順に説明します。
① 語彙力
語彙力とは、どれだけ言葉を知っていて、どれだけそれらを使いこなせるのか、です。
本を読むことで、会話では使わないような濃厚な語彙に触れることができます。
そして、語彙力はさらに読解力や表現力に繋がっていくのです。
語彙力の重要性や鍛え方については、こちらに詳しく書かれています。
② 読解力
読解力とは、文章の意味や意図をしっかりと理解する力です。
会話のなかで作者はなにが言いたかったのか、読書を通して主題をつき詰めていくことで、読解力が鍛えられます。
他にも、子供にとっては地獄の試験でも、問題の意味をしっかりと理解し、問題を作った人の意図を汲み取ることができるはずです。
③ 表現力
表現力とは、相手のことを考えた上で、的確に伝えられる力です。
さまざまな作者の表現に触れることで、子供たちの表現力も鮮やかになっていきます。
作文やプレゼンなどでも、どのように話せば伝えられるのかを考えた上で表現できるので、対人関係には欠かせないスキルですね。
④ 想像力
想像力(イマジネーション)とは、実際に体験せずとも理解できる力です。
本という自分ではない世界で、他人の人生を生きることで見えてくるものがあるでしょう。
他人の経験をも自分ごとのようにして追体験して学べることは、他にはできない知識を得ることに役立ちます。
⑤ 共感力
共感力とは、ほかの人の気持ちを理解して、寄り添ってあげられる力です。
ただ理解するだけでなく、自分のことのように受け止められるのは、共感力あってこそできます。
対人関係をより濃密にしていくためには、ぜひとも欲しい能力ですね。
⑥ 集中力
集中力は、本を読むことでも鍛えることができます。
というのも、読書はつねに楽しいわけではなく、つまらない退屈な内容も存在するからです。
しかし、それを乗り越えることで、読書に限らない、勉強や仕事に活かせる集中力が身に付くのです。
⑦ メタ認知能力
メタ認知能力とは、自分自身を客観視することのできる能力です。
メタ認知能力が鍛えられるのも、読書を通じて他人の人生が学べると同時に、自分自身を顧みることができるためです。
すると、衝動的に行動をとるのではなく、ちゃんと自分の思考を理解した上で行動ができるので、思わぬ失敗を逃れることができるでしょう。
まとめ:子供のうちに読書習慣を
このように、この記事では、子供の読書の促し方を7つ紹介しました。
また、読書をするたくさんのメリットも明らかになったはずです。
これらを踏まえて言えることは、子供のうちに読書習慣をつけることが大切だということです。
そして、そのためにも、親のサポートが必要の場合が多いでしょう。
だからこそ、もしうちの子は本を読まないと悩んでいるのなら、実践してみていただけると嬉しいです。
もし子供の前に、自分が読書を始めないといけないと思った方は、次の記事がおすすめです。
ほとんど読書をしたことがない方でも読みやすい本を厳選しました。
他にも、ゲームと学力の関係性を調べた記事も書いています。
もし子供がゲームばかりをしていると心配になっているのなら、こちらの記事が参考になるかと思います。
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