外資企業と人材の受け入れをバネに、経済発展を遂げたシンガポール。
東南アジアの市場成長が加速する中、ビジネスのチャンスに溢れた魅力的な国です。
その分、就職における競争も激しいです。
では、シンガポールの大学生は、どのようにキャリアを築いているのでしょうか?
そのカギになるのが、いくつもの中長期インターンシップです。
シンガポール国立大学を卒業した筆者が、
シンガポール大学生のインターンシップ事情について紹介します。
大手企業が学生の人気を集めている
シンガポールの大学生が志望する企業は、日本学生と大差ありません。
外資金融やビックテック、コンサルなどの大手企業が多いです。
また、現地のベンチャー企業(GrabやLazadaなど)、政府系ファンドや公的機関も人気があります。
シンガポールでは、とくに物価の高さから、高い給与を求める学生は多いです。
また、転職・キャリアアップにも繋がりやすいという理由もあります。
インターンシップから夢の企業へ
こうした激化した競争の中、シンガポールの大学生は、3ヶ月〜6ヶ月の中長期のインターンシップを積極的に行っています。
二つや三つのインターンシップをするのは当たり前、それ以上のインターンシップをするのも珍しくありません。
複数のインターンシップを経て、着実にステップアップしていくのが一般的な方式です。
というのも、インターンシップの採用時点で、他社でのインターン経験を前提とした募集になっている場合が大手だと特に多いです。
一般的なインターンシップ・ロードは以下のようなものです。
- 1年生: 社会経験を積む(スタートアップ)
- 2年生: スキルを身につける(中堅企業)
- 3年生: パフォーマンスを出す(大手企業)
- 4年生: 夢の企業へアプライ
1年生でもインターンシップを!
経験が少なめでもインターンを受け入れてもらいやすい、
スタートアップや小さめの企業などでのインターンシップをします。
大学の前に行う人もいれば、一年生の夏休みや冬休みにする学生も多いです。
これはビジネスや業界の基礎を学び、自分の興味や適性を見つける手助けにもなります。
2年生ではステップアップを!
大学2年生の夏休みに、中堅企業や競争がそれほど激しくない有名企業などでインターンシップをします。
興味のある業界や類似の仕事に関するインターンを探していくのが重要です。
これは、自分の専攻や志望業界に関連する知識やスキルを深めるためにもなります。
3年生には夢までもう一歩!
大学3年生の学期中または夏休みに、
できれば志望している会社、または同じ業界の大手企業でインターンシップをします。
これは、自分の就職活動にも直結してきます。
インターンシップ中に、優秀なパフォーマンスを示し、リターンオファーを獲得することが目標です。
4年生で就活の集大成を!
リターンオファーがもらえなかった場合、または別の企業にもチャレンジしたい場合
このとき、今までのインターンシップ経験を活かして、自分の強みや適性をアピールします。
シンガポールでの就活では一休みが命取り!
ただ、現実的に、シンガポールの学生と張り合うなら、それなりの準備が必須です。
というのも、シンガポールの学生たちも、大学を始める前から、インターンシップやボランティアなどの活動に積極的に参加しています。
そのため、一度遅れてしまうと、どんどんと差をつけられてしまいます。
シンガポールには他にも多くの選択肢がある
もちろん、シンガポールの大学生のインターンシップ事情は、一概には言えません。
学部や専攻、個人の志向や目標によって、インターンシップの数や内容は異なります。
たとえば、筆者の化学工学部はかなりおとなしめでした。
インターンシップ経験をとっても、一つしか経験していない人も多かったです。
その分、大学での成績(GPA)を重視するなど、ほかの気苦労もありますが……
他にも、起業に興味があれば、スタートアップでインターンや実際に起業する人もいました。
シンガポールは、多様な選択肢がある国です。
キャリアアップのためのインターンシップだけでないです。
自分のやりたいことや目指すところに合わせて、インターンシップから学んでみるのもおすすめです。
【まとめ】シンガポールのインターンシップ事情
このように、シンガポールでのインターンシップ事情は、日本とは大きく異なります。
シンガポールの大学生は、インターンシップを通じて、世界に通用するスキルやネットワークを身につけていきます。
その複数のインターンシップを通して、スキルとランクを着実にステップアップさせて、夢の企業に近づいていくのです。
シンガポールでのインターンシップ事情はいかがでしたか?
もし自分のキャリアプランに悩んでいるのなら、インターンシップは多くを学べる機会になるはずです。
関連記事のリクエスト等ありましたら、ぜひご連絡ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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