【周期表ってなに?】当たり前の化学の基礎知識をわかりやすく解説

【周期表ってなに?】当たり前の化学の基礎知識をわかりやすく解説科学の教養
悩みを抱えた男性

周期表がわからない男性「周期表ってどうやってできたのかを知りたい。どこか有名なのは知ってるけど、実際あれはなにに役立つの?」

今日は、そんな疑問にお答えします。

この記事では、周期表の歴史からその役割まで順を追って、説明していきます。

化学をまったく知らない人でも、教養レベルの周期表について知識を身につけていきましょう。

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なぜ周期表の発見はすごいのか?

元素記号の木製ブロック

化学には多くの元素があることは知っていますか?

酸素や二酸化炭素、鉄やアルミニウムなんかは日常的にも耳にしますね。

そんなたくさんの元素を規則的にまとめたテーブルこそのが、周期表(Periodic table)になります。

では、なぜテーブルにまとめる必要があったのでしょうか?

テーブルにまとめるとどうなるのか?

ここでは、わかりやすいように、元素の代わりに人間を例にして説明していきます。

たとえば、次の人たちがいるとします。

  • アジア人の子ども・大人・老人
  • 白人の大人・老人
  • 黒人の子ども・大人

彼らをテーブルにまとめるとすると、次のようになりますよね。

人種
年齢層黒人の子どもアジア人の子どもーー
黒人の大人アジア人の大人白人の大人
ーーアジア人の老人白人の老人

すると、このテーブル一つでいろいろな情報を得ることができます。

  1. テーブルを下にいくにつれて、肌の色が薄くなる
  2. テーブルを右にいくにつれて、年齢が上がっていく
  3. テーブルの2つの空白には誰かが入りそう
  4. テーブルには白人の子どもと黒人の老人が抜けているっぽい

このように、テーブルに規則的に並べることで、パターンからそれぞれの要素の性質や抜けている要素を知ることができるのです。

周期表にまとめた結果わかった事実

周期表では、テーブルに元素をうまく並べられたことで、そのテーブル一つでさまざまな化学を説明できます

たとえば、次のようなことを知ることができます。

  • どの元素が化学反応を起こしやすいか?
  • それぞれの元素の沸点や融点がどのぐらいか
  • まだ発見されていない元素の性質、など

このようにして、周期表は化学を理解する上での「説明書」のような存在なのです。

そして、そんな周期表の偉大さから、周期表の発見は化学界きっての大発見と知られているのですよ。

メンデレーエフと周期表の発見までの歴史

周期表の木製パズル

周期表のスゴさとその価値がわかったところで、周期表を発見した歴史を紐解いていきましょう。

周期表はロシア人の化学者 ドミトリ・メンデレーエフ(Dmitri Mendeleev)によって発案されました。

それ以前から、「どうにかテーブルに元素をまとめよう」と試みた化学者はたくさんいたのですが、大きな成果は得られていません。

彼ら化学者は、元素の重さや化学反応の性質からグループ分けすることはできたものの、そのさきのアイデアが足りていなかったのです。

そんな中、メンデレーエフは1869年の2月8日にとある夢を見ます。

彼はその夢を日記にこう書き記しました。

“I saw in a dream a table where all the elements fell into place as required. Awakening, I immediately wrote it down on a piece of paper.”
意訳:「私はきっちりテーブルに収まった原子表を夢にみた。目覚めた私はすぐにそれを紙に書き出した」

つまり、今ある周期表はメンデレーエフの夢の中から発案されました。

ちなみに、どう彼の周期表は画期的だったのかというと、発見されていない元素とその性質を言い当てることができた点です。

たとえば、これが後に発見された新元素たちになります。

  • 1875年:ガリウム(Ga)
  • 1879年:スカンジウム(Sc)
  • 1886年:ゲルマニウム(Ge)
  • 1937:テクネチウム(Tc)など

メンデレーエフは、それら新元素の位置と性質を正確に予想していたために、彼の発案した周期表の力が世に知らしめられたのです。

夢から始まる歴史的大発見とは

テーブルの上で寝る男性

夢から周期表を発案できたメンデレーエフですが、夢からアイデアを得て歴史的大発見をした科学者は他にもいます。

たとえば、アウグスト・ケクレが夢の中でベンゼンの構造を思いついたというのは有名な話です。

今日、さまざまな香りのアロマオイルがあるのは、ベンゼンの構造の発見があってこそなんです。

他にも、薬理学者オットー・レーヴィが夢で見たデザインを元に、カエル心臓を用いた実験を行いました。

その結果、神経インパルスの伝達が化学物質によって行われていることが分かったのです。

こんな数々の例から、人は眠っている間の記憶を整理している中で何かしらの思考学習が行われているのではと考えられています。

なので、閃きが欲しい時こそ、よく眠ることも大切なのかもしれませんね。

ちなみに、この内容は夢から始まる科学界の大発見についての記事(英語)を参考にしています。

>>『What dream may come』by Paolo Mozzarella

まとめ:周期表を知ることで変わる視点

周期表のウォールペーパー

この記事では、下記のことを学ぶことができましたね。

✔️本記事で学んだこと

  1. 周期表は化学界の大発見だった
  2. テーブルにまとめて見えてくる視点
  3. メンデレーエフの周期表発案の軌跡
  4. 夢から大発見につながるケースが意外にある

周期表を知っておくと、明日から人生が好転するとは言いません。

ですが、教養としてだけでなく、面白い逸話なんかもありましたよね。

なので、自分には関係ないと学習を拒むのではなく、新しい知識をどんどん追求していくことが大事ですよ

ちなみに、確かにメンデレーエフの功績は大きいですが、周期表はまだ不完全です。

それを完成に近づけた次なる偉人こそがイギリスの物理学者ヘンリー・モーズリーになります。

なので、この記事の続きはこちらからチェックしてくださいね。

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