マイナス思考になりがちな男性「自尊心を高く持て、そう友人から言われました。ですが、自尊心とは実際どう意味ですか?また、どうしたら高まるのかも知りたいです」
こんな悩みに答えていきます
- 自尊心とは・意味
- なぜ低い自尊心は問題か
- 自尊心の高める方法とは
- 高すぎる自尊心の問題とは
この記事では、「自尊心が何かさっぱり」という方にも、わかりやすく説明していきます。
本文にはルビの番号がふってあるので、原文に興味がでれば、ぜひ次の2つの論文をチェックしてみてください。
- ナイア, R.J.『 Self-image and self-esteem for a positive outlook 』
- アブデル-カレク, A.M.『 Introduction to the psychology of self-esteem 』
それでは見ていきましょう。
自尊心とは・意味
自尊心(self-esteem)とは、簡潔に言えば、自己評価です。
つまり、「自分のことをどう思っているのか」主観的に見る1ことになります。
ですが、これではまだ曖昧に感じるので、どのような要素が自尊心を作っているのかわかりやすく見てみましょう。
そこで重要になるのが、以下の2つの項目2です。
- 自分の判断力や問題解決能力を信じているのか
- 自分が幸せになれることを信じているのか
順番に解説していきます。
自分の判断力や問題解決能力を信じているのか
まず、自分の能力に対しての評価が自尊心を作り出します。
なぜなら、能力があることを認識することは、自分の評価を高めているからです。
たとえば、「自分には物事の善悪を判断できないから、別の人に導いてもらいたい」と思っている方は、自尊心が低いと言えますね。
もちろん、判断力や問題解決能力以外の、ほかの能力についても同様です。
- 思考力
- 決断力
- 適応力、など
つまり、自分の力を信じられるのかが、自尊心を左右する大きなカギになります。
自分が幸せになれることを信じているのか
次に、自分が得することに対しての考え方も自尊心をつくる要素になります。
なぜなら、得られるものに対して、自分には見合わないと思うことは、自分の評価を下げてしまっていることになるためです。
たとえば、「自分の作品には入賞には見合わない」などと思うことは、自尊心が低い証拠と言えます。
他にも、得られるものは様々な形で存在します。
- 幸せになること
- 尊敬されること
- 愛されること、など
よって、他の人から見える自分を信じられるのかが、自尊心を構成するもう一つの要素です。
自尊心とは自己価値を認識する強さ
このように、自尊心とは、自己価値をどれだけ強く認識できているのか、になります。
「自分は非力だ。自分を買いかぶりすぎだ」そう思っていませんか?
もしあなたの自尊心を知りたいのなら、
- 「自分に価値(能力)があるのか?」
- 「自分は他人の評価に値するのか?」
の二つの疑問に答えてみましょう。
なぜ低い自尊心は問題なのか
どうして自尊心が低いことは、悪だという認識が強いのでしょうか?
ここでは、そんな自尊心の低さによる問題に着目して、解説していきます。
自尊心が低いということは、自分をしっかりと理解していないことです。
そして、何かしらの事件や転機が訪れたときに、自分を信じて行動できなくなります2。
特に、難問にぶつかったときには、解決して乗り越える力が必要です。
しかし、自分を信じて行動することができないと、難問に立ち向かえない自分に落胆することで、さらに自尊心が低くなってしまう恐れがあるのです。
これは、まさに低い自尊心による負のスパイラルになります。
最悪の場合は、自分を追い込んでしまって、うつ病などを発症してしまうこともあります。
また、ここまで至らないにしても、低い自尊心はあなたの身を傷つけることにもなりかねませんよ。
だからこそ、低い自尊心は問題であるという共通認識が強く根付いているのです。
自尊心を高める方法とは
そこで気になるのが、どう自尊心を高められるのか、ではありませんか?
自尊心は人生を通して作りあげられていくので、途端に変えようにも難しい話です1。
ですが、少しずつでも自尊心は高めていくこともできますよ。
つまり、あなた自身を肯定していくことによって、あなたの価値を上げていくことになります。
しかし、自分を肯定しろと言われても難しいかもしれません。
そこで、ポジティブ思考を意識してみましょう。
たとえば、失敗してしまった次のケースを考えてみます1。
- これまでは「またバカな失敗を!この仕事には向いていないんだ」と思っていた
- 「間違ってしまったけど、ここから学べることもある。この仕事でもまだやれることがあるんだ」と思うように意識する
もちろん簡単なことではありませんが、少しずつ自分を肯定していくことに慣れていきましょうね。
高すぎる自尊心は問題なのか
低い自尊心は問題なのは、すでに説明しましたが、高すぎる自尊心も問題になります。
というのも、高すぎる自尊心は「自惚れや傲慢さ、ナルシズム」を生むから2です。
すると、本人も無意識のうちに、他人を蔑むなどの行為に及んでしまいます。
また、自分を高く評価するあまりに、他人からの評価が低いことに怒りを覚えてしまう人が多いのも事実です。
よって、自尊心を高く保つことは大切ですが、高すぎることも問題になりますね。
ちなみに、自尊心を低くするのなら、一度挫けてみることが効果的でしょう。
挫折を通して、自己価値を再認識する機会があれば、生まれ変わることも十分に可能ですよ。
まとめ:自尊心は程々に高く
このように、この記事では、自尊心の意味を初め、大切さや高め方などについて解説してきました。
自尊心への理解が深まったのではないでしょうか?
今はまだ自尊心が低いという方も、これからが本番です。
まず気づけたのが、第一歩!少しずつでいいので、一歩ずつ歩み出してみてください。
ちなみに、『マナトク』では、クリティカルシンキング(批判的思考)の紹介と訓練方法も解説しています。
もし周りに流されない、自分の考え方を持ちたいのなら、読んでみることをおすすめします。
この記事が役に立ったのなら、嬉しいです。
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